月刊陸上トレーニング講座4−5月号
■ごあいさつ
今月号より1年間、棒高跳び・トレーニング講座を担当することになりました鈴木です。先に述べておきますが、私は指導者ではありません。昨年の静岡国体で現役を退きました(ベスト5m41、03日本ランキング4位)ので、“選手により近い立場”での講座をと考えております。17年間やってきた棒高跳びの経験で得たものを中心に、今までとは全く異なった講座になると思いますので、具体的な練習方法などは、過去のトレーニング講座を参考にしていただけたらと思います。
■コンセプト
私の他、現在日本のトップで活躍する、澤野大地選手(5m75)、小林史明選手(5m71)、安田覚選手(5m50)、近藤高代選手(4m20)の4人にも協力してもらい選手としての考え方、意識、経験、など実践的な講座内容にしたいと思いますので、初心者から上級者、指導者の方まで参考になると思います。
■spotのすすめ
spot=スポットと読みます。棒高跳選手が中心となって、日本の棒高界を盛り上げていこう!というインターネットのページです。メンバー紹介、質問コーナー、動画(跳躍、基本練習など)、最近の出来事(これが楽しい)、掲示板など棒高跳選手以外でも十分に楽しめる内容となっていますので、ぜひ遊びに来てください。そして季節限定で作るスポッティ(Tシャツ)これは大人気ですので、気になる方はspotに注目!この講座の内容も載せていきたいと思っています。
■ポールは大切に
時々競技場などで、ポールを乱暴に扱っている選手をみかけますが、ポールには自分の命を預けていますよね!?ポールの材質は、グラスファイバーやカーボンで出来ており、キズが入るとすぐに折れてしまいます。ポールとともに汗を流し、自分への限界に挑戦していく棒高跳だからこそ、自分の体を大切にすること同様、ポールを大切にしましょう。spotでは移動や保管時にキズが付かないようにポールケースの案内もしていますので、興味のある方はご覧下さい。重宝するはずです。
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[1.基本の大切さ]
どのスポーツでも当てはまることですが、基本はとても大切です。私は17年間棒高跳をしてきましたが、基本は未完成でした。基本動作に完成という言葉はない!というくらい深いものです。多くの選手と試合をしてきましたが、強い選手ほど基本を大切にしています。世界記録保持者のセルゲイブブカ選手も試合前に基本動作を繰り返していたことが印象深く残っています。もうすぐシーズンインですが、もう一度基本動作の確認をしましょう。必ず、新たな発見があるはずです。
−基本の怖さ!?−
基本は大切と上で書きましたが、基本ゆえの怖さもあります。それは、間違った基本動作を繰り返すことです。一度身に付いた動きというのは、そう簡単には直りません。厳しいかもしれませんが、間違った動きを何千本繰り返すよりも、正確な動きを1本行ったほうが、間違いなく跳べます。
−だったらどうすればいい?−
コーチや一緒に練習している仲間同士で確認する。ひとりで練習しているのであれば、ビデオを撮ったり、合宿に参加(年3回ほど、中京大で棒高跳合宿を行っており、誰でも参加可能)して、アドバイスをもらい、間違った基本練習を早めに修正しましょう。簡単な見分け方としては、スムーズな動きができない(動きがぎこちなかったり)ときは基本を今一度確認したほうがいいと思います。
−基本練習とは?−
棒高跳を初めてやったときの練習、それが基本練習です。例えば・ 2、4、6歩での突っ込み、振り上げ動作
・ 歩きながらの突っ込み動作
・ ポール走
・ 鉄棒・ロープ・補強、
・ 歩き、走りなどなど
| 基本動作を大切にする男・澤野大地。1月には、早くも室内新記録5m70をクリア。これも基本を大切にするからこそ。 |
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Voice:テーマに沿って選手の声を載せていきます。
1.一番大切にしているもの
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| 小林: |
棒高跳を楽しむこと。それと様々な観点、視野から陸上、棒高跳を見てみる。それにより疑問が生まれ克服することにより、記録が伸びていく。 |
| 安田: |
自分を信じる!自分を信じて練習をすることにより、そこから自信が生まれ試合などで不安を抱えることなくできる。 |
| 近藤: |
『誰よりも高く跳びたい』という気持ち。 |
| 澤野: |
棒高跳を楽しむこと。棒高跳が好きで、たくさんの仲間に出会え、多くの人に支えられていることに感謝の気持ちを忘れない。それと明確な目標を持つこと。 |
| 鈴木: |
自信を持つこと。失敗も繰り返し、試行錯誤して、初めて自信に繋がる。それと絶対に諦めない気持ち。 |
2.助走(走り)で意識していること
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| 小林: |
助走って何?踏み切るための準備だよね。けど、全力で走ればいいってものではなく、8割程度のスピードでいいと思う。助走のリズム、ポール保持も含めたフォーム、基礎的な部分を大切にしている。 |
| 安田: |
前半の4歩をうまくスピードに乗せること。日々の練習では1週間に1回は助走練習を取り入れ、助走の確認をしています。そして走練習でスピード強化をしなければ助走につながりません。きちんとしたフォームでたくさん走りましょう! |
| 近藤: |
常に同じリズムで走る事を意識しています。それと前に進むような意識もしています。最初の1歩目が1番肝心! |
| 澤野: |
ポールにおいて助走は跳躍の8〜9割を占めると思っている。それだけ僕は助走を重視している。棒高跳びは陸上競技であり、陸上の根本は走ること。だから走れてなんぼだと思う。その上で、助走で気を付けている事は、@リラックスA重心を高くBリズム。この3つを特に意識している。 |
| 鈴木: |
スタートの1歩目を大切にしている。1歩目を適当にスタートすると確実に助走のリズムが狂う。リズムが狂うと跳ぶことはできない。たくさん走って、安定した走りができるようにすること、そしてそれを生かすには1歩目を確実にスタートできるように練習すること。
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